古文はパズル〜謎解きを楽しんで〜
理系の受験生でも国立志望者はそろそろ共通テスト・二次試験の国語や社会の対策に入る頃かと思います。不思議と漢文は古文より解けるという人が多く、また科目の比重も軽いのであまり問題にはならないのですが、古文は「もうちょっと得点しないと……」という状況になっていることが多いです。
文法は相当程度頭に入っていて、単語もまあまあ、読解の前提となる古典常識も最低限は知っているのに、実際に模試や過去問に取り組むとなんだか話がよくわからない。傍線部を現代語訳せよというから訳してみたものの、主語も、セリフなら話し手と相手もわからない。
これは珍しいことではありませんし、自信喪失すべきことでもありません。現代語訳や説明問題の傍線部分だけを見てしまうからわからなくなるのです。先にストーリー全体の状況を把握するのが先です。「誰が、どうして、どうなった」というようなことですね。
その際、本文に入る前の説明の文章や、たくさんついている注を最大限利用します。場合によってはその分量が本文自体と同じくらいありますし、当然現代語です。ですから、それらがないことには読めないと言っても過言ではありません。全てをヒントとして使って、省略されている主語や場面の設定と流れをつかんでいきます。このセリフはどっちの人が言っていると考えたら辻褄が合うのかといったように、推理ゲームをする感じです。
その時の頭の使い方は、理科の考察のようで、論理的です。理系の人こそ得意かもしれません。古文は苦手だと思い込まず、謎解きを楽しんでみてください。