入試本番で「見直し」をするかしないか問題
見直しはしない方がよい
「急いで解いたんですけど10分しか余らなくて見直しが十分にできませんでした。」
「難しい設問があったので最後に回そうと思って次の大問に進んだのですが、戻る時間がありませんでした」
模試や本試のあとでこんな報告や相談を受けることがあります。小学校の頃から、時間が余ったら見直しをするようにと言われてきて、真面目に守っているのです。計算問題なら実際にミスを発見して直せることもあるかもしれません。しかし、制限時間がかなり厳しく設定されている大学受験の英語・国語の場合、見直しは要りません。むしろ、しないほうがいいのです。
一期一会の集中力で目の前の設問に解答する
試験時間を10分も余らせるくらいなら、その時間をしっかり使って初めからベストの解答を作ったほうがよいです。
「コイツ(設問)と対決するのは今この瞬間だけ。やるか、やられるか」という集中力で答えを絞り出すのです。
2回目の集中力が1回目を上回ることはありません。選択式問題で迷った末にあとから答えを変えたら、元の方が正解だったという経験が誰にもあるのはそのためです。英語の長文や国語の大問など、別の大問に取り組んでから戻ってきても、やっとこさ内容を思い出せるかどうかです。
また、「後でやろう」と思っているとその場の集中力が必ず落ちて、解答の精度が下がります。
ノドまで出かかっていた単語や漢字が天から降臨してきたというとき以外は、後から戻る必要はありません。
いいですか、みなさん。「一期一会」ですよ。