板書をしている先生と目が合いますか?

授業は理解する時間であって、板書を写す時間ではない

 塾や学校で黒板やホワイトボードを使って授業している先生とよく目が合いますか? 板書をノートに書き写すのに必死になっていて、いつも先生の後ろ姿しか見えていないという人は、要注意です。

 板書しながら説明する時、教えている側はほぼ同時に生徒が見てくれている前提で、(チョーク等で指しながら)「ココが」、(矢印などを書き足しながら)「こうなる」などの指示語を多用します。とりわけ説明の結論にあたる重要ポイントの時は、「だから、ココとココが同じになるわけだ」などと言いながら振り向いて、聴き手に伝わっているかどうか反応を確認します。そういう時に下を向いてノートにせっせと書いている生徒は、肝心の「ココ」がどこかわかっておらず、納得するはずのところで納得できていないことになります。集団塾の場合、そういう生徒がいてもスルーされます。集団塾の授業を真面目に受けているのに伸びないという人の中にはこのタイプの人も多いです。

 私は個別指導ですが、ホワイトボードを使うことがあります。重要ポイントで振り向くたびに全く目の合わない生徒さんには、一旦書くのをやめてもらい、もう一度説明し直すことになります。時間はかかってしまいますが、理解できなければ授業の意味がないからです。どうしてもタイミングが合わない生徒さんの場合には、ホワイトボードをやめて、椅子を横に並べて紙に書いて説明します。(コロナ対策が厳しかった頃はこれがやりにくくて困りました。😓) 紙はそのままお渡しして、復習の時に自分で工夫してノートに写してもらいます。

 「ここぞ!」という時には書き写すのは二の次で、話についていきその場で理解することのほうがずっと重要です。自分が集団塾と個別指導のどちらに向いているのかを判断する際には、今までの学校や塾の授業で教師・講師と目が合うことが多かったかどうかという観点でも考えてみてください。