模試の数値に表れない “手応え” について
大切なのは「伸び代」
昨日の記事の "手応え" について、もう少し補足です。自分が伸びているかどうか、合格に届きそうかどうかを判断するとき、模試の結果を見るのは当然なのですが、実は偏差値として数値化できるものは、その模試での成績に過ぎず、伸び代ではありません。経験のある個別指導講師の場合は普段の授業でのやりとりから伸び代を判断できるので、もし結果は参考にする程度ですが、ご家庭やご本人は模試の数値に縛られてしまいがちです。ただ、受験生ご本人は、"手応え" のある・なしを意識すると、確実にそれを感じることができます。
自分の「手応え」を信じて成功した生徒さん
昔の生徒さんのお話です。集団塾で国立医学部対策(物理・化学・数学)をしていた一浪生でした。夏になって、独学だった国語のセンター対策のために私の出向先の個別指導塾を訪ねてこられました。個別指導では一人一人の読み方や解答の仕方のクセを見抜いて対策するので、この生徒さんもすぐに国語の文章の読み方に変化が現れました。
思い切ったのはその後で、集団塾でもどかしさを感じていた物理も個別指導に切り替えたのです。その時、集団塾では色々と否定的なことを言われたそうです。「今になって(10月くらいでした)フラフラ、ジタバタしない方がいい。そんなことをしたら絶対に伸びない」など。(ひどいなぁ。😩)
でも、この生徒さんは物理の個別指導を開始してすぐに、「(集団塾では)こんなひどいことを言われたけど、いや、私はまだ伸びます。大丈夫。まだいけます。」とうなづきながら半ば自分に言い聞かせるようにおっしゃっていました。まさに、まだ全く数値には表れていない "手応え" を個別授業で感じ、それを信じたのです。
結果は、センター試験の国語も見事に目標をクリアして、第一志望の国立大学医学部に合格なさいました。