問題集にチェックをつけて満足するな

 英文法の教材として『ネクステージ』や『スクランブル』などの短答式の問題集を使っている人は多いと思います。個人的にはこれらは抜けのチェックやイディオム暗記に使い、各文法項目を勉強するには記述式の教材をオススメしますが、それは今は置いておきます。

 各問の前に四角いチェックボックスが並んでいて、できなかったものに印をつけられるようになっています。何ページかやってチェックをつけていって、さて、それで勉強したつもりで終わりにする人が結構います。これ、実は、勉強を始めてすらいません。勉強をする準備をしただけです。

 チェックをつけた問題を、自分はどう考えてその答えにしたのか、その思考回路や知識のどこに間違いがあったのかを発見し理解すること。右のページの数行の説明だけでは分からなければ、もっと詳しい参考書や辞書で調べて、正しい仕組みを理解すること。ここまでやって、ようやく勉強の「スタート」です。「え、まだスタートなの?」と思ったアナタ、続きはまた明日。

 ちなみに昔の生徒さんにもチェックをつけただけで満足していたという人がいました。その方は水泳部だったので、「それ、水着に着替えて、準備運動して、プールサイドまで行ったら、『さあ、おしまい』って帰ってきちゃうのと同じだよ。」と言ったら、爆笑して、その日からすぐに今までのやり方を改めていました。こういう素直な方は伸びます。