単語が覚えられない。

 教える立場も忘れて思わず「私もです……。」とつぶやいてしまうお悩みです。覚えられない原因を挙げるだけでも書ききれないほどなのですが、多くの受験生に当てはまるであろうことだけ取り上げてみます。

難しすぎる単語帳を使って、高すぎる目標を立てている。

 受験で必要な単語は、”絶対に身につけておくべきもの(初級)””できるだけたくさん覚えておきたいもの(中級)””覚えられるなら覚えたらよいもの(上級)”の3つに分類できます。
 多くの受験生にとってはボリュームゾーンの中級単語をいかに覚えるかが問題なわけですが、頑張ろうとするあまり「1日200個!」などの無理な目標設定をしては三日坊主になったり、数をこなすことに追われて肝心の記憶をしていなかったりします。また使っている単語帳が上級単語を多く収録しているものだと、中級単語を覚えるには非効率です。
 10個でもいいから毎日覚え続けていくことが実は近道なのです。その際、1日に最低でも2回、できれば3回は繰り返しましょう。

実は初級単語があやふや。

 中学卒業までに学習する初級単語を、発音・意味・使い方まで含めてマスターしていること、またその過程で発音と綴りの関係を理解していることが、大学受験の単語を覚える土台になります。極端な例ですが "buy" がうろ覚えなのに "purchase" は頭に入ってきません。また音がわからないのに綴りだけで記憶するのも無理な話ですし、リスニングもできません。中学単語に不安のある人はまずは単語帳を使わずに、中学の教科書や準拠問題集をやり直しましょう。正しい音を聞き、目で追い、手で書き、口で発音するという作業を面倒がらずにやりましょう。