記述解答を完成させるということ〜現代文編

 国語、なかでも現代文、それも国公立などの記述中心の現代文を、みなさんはどのように勉強していますか? (私は「現代文なんてどう教えるんですか?」という質問を受けることもありますが、それは企業秘密です……?😉) 文系理系を問わず、ごくごく稀に、「別に、日本語で書いてあるんだから、フツーに読んで答えればいいだけ」と勉強せずに高得点を取れてしまうスゴイ人もいますが、それこそフツーは、「いや、日本語で書いてあるからこそ、どうしていいかわからない」というものだと思います。集団塾で解説授業を受けたり、個別指導でとことん質問と説明を繰り返したり、通信添削を受けたり、問題集で自習したりと、人によってやり方は様々だと思いますが、どの場合でも必ずやってほしいことがあります。

 文章のわからなかったとことを理解し、設問に対してどのようなことを答えたらよいのかがわかった「後」のハナシです。もう一度、自分の解答を作り直すのです。そうすると、「わかった」と思っていたことが実はまだよくわかっていなかったことに気づいたり、確かに「わかった」のだけれど、それをどう日本語で表現したらよいのかわからず、四苦八苦するということが往々にして起こります。頭で納得するのと、それを実際に言葉で的確に説明するのとは大違いなのです。

 この作業は面倒臭いうえに時間もかかります。もう「わかった」のだからすっきりと次の問題に取り組んだほうが、数もこなせるしいいじゃないかという気分にもなるかもしれません。でも、「量より質」です。実際に文章を考え、書いては消し書いては消しを繰り返すことでしか、文章を書く技術は向上しません。この煩わしい作業をやり続けることのできる人が少ないからこそ、やり続けるあなたは合格圏内へと少しずつよじ登ることができるのです。