国語便覧が惜しい!

 国語便覧が楽しくて役に立つということは過去記事でも触れたことがありますが(『国語便覧のススメ』)、授業で使うのは圧倒的に古文のページです。清涼殿の模型や各時代の服装、作品に登場する花や鳥の写真などは、まさに百聞は一見に如かずですし、パラパラとめくるとあちこちに散りばめられている絵や写真などを眺めるだけでも楽しいです。近代画家による清少納言の絵などに、「いや、ホントに?」とツッコミを入れたりして。

 ただ、最近使っていて、少しだけ物足りなかったことがあります。文章中に出てきた「小舎人童」の解説をしたあと、「童」つながりで、「牛飼童」の説明をしたくて便覧を探しました。牛車の部分や部品の名称は絵の中にこと細かに書き込んであるのに、牛の手綱を握っている童の説明はゼロ。授業でしたから、この子が「牛飼童」だよ、と説明できましたが、自習している人には少し分かりにくい。

 また、「小舎人童」は古文特有の難読語でもあるので、そのつながりで「前栽」も探してみました。住居についてはとても詳しく絵や模型が載っていて、「築山」や「遣水」も読み仮名付きで書き込まれており、見ればすぐわかるようになっているのですが、「前栽」は、ナイ。文字がないだけではなく、それらしい植え込みが見当たらないのです。

 おやおやと思ってついでに「蔵人・蔵人頭」も調べてみると、「蔵人」はルビ付きで登場するものの、説明が、ナイ。

 少し親切な古文単語帳を持っていれば、難読語のページがあったり、「前栽」くらいはひょっとしたら絵付きで説明されているかもしれませんが、B5版の分厚い便覧なのだから、それ一冊で重要なことは全て網羅していてくれたらなぁ、ちょっとだけ惜しいんだよなぁ、と思ってしまいました。

 さてみなさん、このページにカッコ付きで出てきた古文単語、読める?😀