教養溢れる(?)受験生との会話

 しばらく重めの記事が続いたので、今日は気楽な思い出話です。かつて各地の小学校にあった二宮金次郎の銅像が、ながら歩きを助長するなどの理由で撤去されているそうです。私自身は自分の通った小学校でも街中で通りすがる小学校でも二宮金次郎像を直接見たことはないのですが、「二宮金次郎」と「ながら歩き」という二つのキーワードで思い出したエピソードがあります。

 私が英語を担当した浪人生で、集団塾の授業後に移動して個別指導を受けていた人がいます。移動は電車なら数駅程度で、お家も同じくらいの距離なので、たいてい1日3回短めの電車移動があることになります。その想定で単語帳の範囲を少なめに決め、ただし必ず1日3回移動中にやることとしました。

 さてある日の授業中、集団塾からの移動を電車に乗らず30分歩いていると言うのです。「運動になるし、気分転換にもなるし、時間もちょうど間に合うので良いけれど、それだと単語帳が進められないからどうしようねぇ」と考えていると、
「単語帳はやってる。歩きながら覚えてる」
「ええー危ないよー。😳 やめようよ。だったら単語は1日2回でもいいよ」と本気で心配すると、
「オレ、金次郎リスペクトだから」
とケロリ。

 二宮金次郎像を知っていることにも驚きましたが、この素早い切り返しには笑いました。🤣 そしてちょっと大袈裟かもしれませんが、「教養」も感じました。世代の異なる人から時々このような思いがけないセリフを聞いて大笑いするのもこの仕事の面白いところです。(私が笑われることもあります。😁)