模試の採点が厳しかった時、甘かった時

怖いのどっち?

 生徒さんから模試結果のデータだけをもらって、「英作文がずいぶん良くできたな」と安心したり、「古文が全然読めてないのかな?」とか「理系なのに物理が……😨」などと心配することがあります。その後、返却された解答用紙を実際に見て、どういうふうに得点・失点しているのかを確認したり、ご本人にもいろいろ聞き取りをしてみたりすると、問題の理解度や解答の完成度はほぼ想定通りのご本人の実力通りとわかることがあります。よほど上手くかけたのか、短期間に大進歩したのかと思った英作文が、実はやけに甘く採点されていたり、時にはミスの見逃しで失点を免れていたりする場合や、逆に物理などで途中式も細かくきちんと書かなければならないのを飛ばしがちにして、答えは合っているのにバシバシ点を引かれている場合もあります。

 後者の場合は、その時はとても悔しいのですが、その後に生かすことができます。英文和訳や古文の現代語訳などで、「大体合ってるんだからいいじゃないかぁ〜!」とその場ではひとしきりキイキイ言っても、そもそも大体は合っているくらいの実力があるのですから、次からは「大体じゃダメなのか」と反省して細かいところまで注意するようになります。そして、より力もつき、点も取れるようになります。ですから、想定以上に採点が厳しかった場合はとてもラッキーなのです。

 怖いのは前者の甘い採点の場合です。普通はできなかったところを優先して復習しますから、高得点が取れた部分は後回しか、やらないで済ますこともあるでしょう。しかも意識としては、「英作文はもう大丈夫だから他に力を入れよう」というものになり、進歩のきっかけを逃します。個別指導を受けていれば講師が気づくことができますし、実際に私の生徒さんでも、「なんかやけに点が取れてるなーと思ったんですよー。」と半分がっかり、半分納得していたことがあります。

 自分で解いた時の実感よりもやけに点が取れたという時も、まずはきちんとチェックしてみてください。😅