受験生迷言録①「宿題しない性格」?
過去にいくつもの出講先で教えてきた生徒さんの中には、やる気のないあまり強烈な迷言をこともなげに口にする人たちがいました。たいてい数回でやめてしまうのですが、彼らの迷言は私の脳内に刻みつけられてしまいました。
無敵の開き直り力
高校3年生の彼。とにかくものぐさ。話は真面目に聴き質問もしてくれるものの、手にはペンもなし。それどころかペンケースをカバンから出していない。ノートも問題集も指示しないと出さない。初回授業にして全身から漂うオーラは、日本人の美徳とされる「勤勉」「努力」とは正反対のまったり感。おぬし、ただモノではないな……。
「コツコツ覚えるとか、無理なんすよねー」ともう聞かないでもわかることをアピールされながらも、なんとか英語の勉強方針を一緒に立てて、初回授業も終わりに近づきました。どうせ宿題なんかあまりやらないだろうから、うんと簡単なプリント1枚だけにするか……と決めて、いざ宿題を出そうとすると、出ました。
「僕って、宿題とかやらない性格なんです」
無敵です。へええ、宿題やらないのって、性格なのか。知らなかった。彼がその先の人生の中で、良い敵に巡り合えていることを心から祈ります。