むずかしげな英文法用語は不要
大切なのは用語ではなく仕組みの理解
たまに生徒から「連鎖関係代名詞の場合がよくわからないんですけど」というような質問を受けて面食らうことがあります。ちなみに教科書や多くの問題集には「連鎖関係代名詞」という用語は載っていません。ではどこでそんな用語を知ったのかというと、塾や講師の中には、難解で細かい文法用語を使う人がいるのです。生徒の中にもごく一部ですがそういう用語を覚えたり使ったりするのが好きな人もいます。そういう人はどんどん使えばよいのですが、それでも肝心の関係詞が正しく使えていなかったりもします。たいていの人は文法用語は参考書の見出し程度に捉えていたり、漢字の並んだ字面に「難しそう……」と苦手意識を抱いていたりします。
文法の参考書や問題集では、章を構成だてて各項目を正確に記述するために、当然文法用語は多めに出てきます。しかし文法の仕組みを理解して正しく英語を使う上で、その多くは特に必要はありません。例えば、「関係代名詞」くらいは知らないと困りますし、普通に勉強していれば覚えますが、「複合関係詞」などは「everのついたやつ」くらいに思っていても何の差支えもありません。まして、ごく一部の講師や教材だけが使う「連鎖関係代名詞」などは、覚えたければ止めはしませんが、名付ける意味も私にはよくわかりません。
関係代名詞なら関係代名詞の根本的な仕組みを理解して使えるようになれば、自動的に「連鎖」関係詞は分かりますし、その他の細かいことは枝葉のことだとわかった上で少しずつ身につけていけば良いだけです。
そもそも英語を勉強しているのに、日本語の用語が難しくて苦手意識を持ってしまうなんて、あべこべな話ですね。文法用語が苦手な皆さん、全然気にしなくていいですよ。