「ケアレスミス」は実力不足
足りないのは注意力? いえいえ、実力です。
テストや宿題で、できたと思っていた問題を、三単現のSのつけ忘れや、複数形のSのつけ忘れなどでちょこちょこ失点すると、「しくった〜! ケアレスミスだ〜!」「あー、これもできたはずなのに! あと4点上がってたー!」という悔しがり方をする人がいます。
厳しいことを言いますが、それは「しくじり」でも「できたはず」でもありません。れっきとした実力不足ですので、捕らぬ狸の皮算用をするのではなく、「中1の内容すら身についていない」という事実を正面から受け止めて精進しましょう。
三単現のSは難しいルールではないので、皆「理解」はできているはずです。それにもかかわらず、Sをつけ忘れたことのない人は、私も含め、いないと思います。それは、「わかった」で終わってしまい、完全に身につけて無意識に使いこなせるようになるまでの練習が圧倒的に足りないからです。
平仮名を一通り知っているけれど時々「ぬ」を「め」と書いたり、「わ」を「ね」と読んだりする人を、「ケアレスミスをする人」とは思いませんよね。単に平仮名が身についていない人です。三単現のSや複数形のSのつけ忘れは、そのレベルです。
私自身が「ケアレスミス」魔でしたが、とりわけ苦手科目の数学にミスが多かったという事実自体が、「ケアレスミス」が注意力不足ではなく実力不足であることの証明です。たくさん練習して間違えてください。そして間違えなくなるまで練習してください。「ケアレスミス」という言葉で自分を誤魔化している限り、進歩はありません。