「できるだけ授業を入れたい」は要注意!③
直接生徒と向き合っている講師の立場から見ても、その人に適切と思われるよりも多くの授業が入る場合、そのマイナスの効果が受験に至るより前に現れてしまうことが多いです。
生徒による授業ブッチです。(言葉、古いですか?😅)
親の期待ほどにはやる気のない生徒は、週に何度も同じ講師と顔を合わせるのにうんざりしてしまい、やる気のあった生徒も勉強の密度が低下する(前々回と前回の記事を参照)ことにより「こんなにたくさん勉強をしているわりには伸びない」と感じてイヤになってしまうのです。
親には「先生の都合で」、講師には「家の用事で」とお休みの連絡をするのはまだ良い方で、予定を忘れたふりをしてすっぽかす浪人生(つまり立派な成人です……)もいます。講師は、一応はだまされたフリをしてあげますが、様子の変化を見てきていますから完全にお見通しです。
親はたくさん授業をしてほしい、生徒本人は授業を減らしたい、講師や塾も少し減らしたほうがいいと思っている。「減らす」で一致している二者が親の意向で向き合うわけです。しんどい状況ですね。
「できるだけたくさん授業を入れてほしい」というのは、一種の思考停止だと思います。それでいて、適切な授業数を、プロである塾や講師に任せてくれるわけでもありません。勉強の主体である本人の精神力や体力も考えに入っていません。子供はサイボーグではないのですから「疲れる」のです。