中学のはじめに正しい発音を

　昔に比べて英語の発音を聞くことのできるツールは増えているのに、生徒たちの発音が良くなったと感じることはありません。中学校でもアルファベットや基本単語の正しい発音や、発音記号の読み方を教えるところは少ないようで、とても残念なことです。

　耳の良さや発音を真似する能力には個人差がありますが、丁寧に教えて貰えば誰でもそれなりにできるようになります。特に子音は簡単です。そして、例えば「L」と「R」の発音を正しく言い分けられるように訓練することで、「Library」のような「L」と「R」の出てくる綴りを覚えやすくなります。逆にどちらも日本語のラ行の発音で誤魔化していると、単語に「L」と「R」が出てくるたびに目で丸暗記しなければなりません。もちろん聞き取りもできるようになりません。自分の言っていることを正しく理解してもらうこともできません。「私は毎朝ご飯（Rice）を食べます。」と言っているつもりで、「Lice（シラミの複数形）」と伝わった場合に相手の受ける不快感は冗談では済まされないでしょう。苦労して英語を学んでいる意味がないと言えます。