受験生の地獄の朝

眠くても死に物狂いで起きる

 前回の続きです。夜早く寝たり不眠軽減の努力をしても、冬の朝は眠いものです。音の大きな目覚まし時計を布団から出ないと押せないところに置く。タイマーでヘビーメタルを流す。すぐにカーテンを開けるか電気をつけるかして明るくする。枕元にアメを置いておき、すぐに口に入れて血糖値を上げる。できる工夫はそれくらいしかありません。

 とにかく死に物狂いで一旦起き上がることです。それができないというのは甘えです。学校の授業がある時には必死で起きたはずだからです。今時「気合」などというと古臭い精神論だと馬鹿にされそうですが、困難なことをそれでもやらなければならない時に、本人にその気がなければできるはずがないというのは当たり前のことです。受験当日の朝だと思って起きるのです。

睡魔撃退の工夫

 かく言う私もウン十年前の受験生当時、朝はゾンビのようでした。なんとか起きて朝ごはんを食べ身支度をして決めた時間に机に向かっても、まだ眠くてたまらず頭も働きません。苦手の数学や小難しい現代文など論外で、世界史の暗記もできそうにない。消去法で朝は英語を勉強することにしました。それも問題集を机の上に置いてひろげるとその上に突っ伏したくなるので、本棚に立てかけるようにして左手で持ち、右手にはペンを持って書き込む用意をし、さらに音読をすることにしました。

 さてそれだけの工夫をした結果はどうなったでしょう。音読が2行目に入ると声が小さくなり、まぶたが下がってきます。3行目に入ると左手の力が抜けて頭もコクリ……。ハッと目覚めて問題集を持ち直しふたたび声を出した……と思うとまたコクリ。

濃い紅茶やコーヒーが効く……かも

 これではいかんと、翌朝、大きなマグカップいっぱいに、濃いめに淹れた紅茶を、ミルクなしで飲んでみることにしました。そうしたら強烈な眠気には変わりないものの、コクリとすることなく英文を最後まで音読することは出来ました。

 カフェインへの反応は個人差がありますが、朝の一杯は効くかもしれません。もちろん、夜眠りにくい人は、午後からはやめておきましょう。