今さら英語をやっても無駄?

「ムダ」と思った時点で戦線離脱

 私大医学部は今日の慶應で前期入試が終了し、約1週間後から後期日程が始まります。国公立大入試も約1週間後です。この時期、必死に地道な勉強を続け、過去問対策の授業を受けにくる人もいれば、一方で「今さら英語をやってもどうせ伸びない」という言い訳のもと勉強をしない人もいます。もちろん、限られた時間で結果を出すために、伸び代のありそうな科目や分野に集中して戦略的に勉強することはとても大切です。しかし、この言い訳をする人の多くが、では今までさんざん英語を勉強してきてこれ以上伸びないといえるほどの努力をしてきたのかというと、ほぼ確実にそうではありません。今までの勉強も不十分な上に、自ら伸び代を捨てて最後の追い込みすら諦めてしまったのでは、厳しいことを言うようですが、すでに勝負はついています。

 一週間毎日きちんと単語や構文を覚え続けたら、そのうちのいくつかは必ず試験問題に登場します。そんな例は今までの生徒さんを見ていても枚挙に暇がないほどです。ウン十年前の私自身の経験でもあります。当時どうしても覚えられなかった二つの紛らわしい助動詞表現を二次試験の前日にダメ押しで覚え直しました。すると、翌日、そのうちの一つの表現が実際に出題されたのです。(できたかどうかはナイショ😜) 多くの受験生が覚えるのに苦労している単語や表現は、それほどありふれた、ごく日常的なレベルのものだと言うことです。

 語学は日々の積み重ねです。しばらく勉強しなくても他の教科ほど落ちないと思われていますが、数字に表れなかったり自覚できなかったりするだけのことで、やらなければ確実に忘れていきます。その逆もまた真なりで、数日続けたくらいでは自覚はできないかもしれませんが、確実にその分の力がついていくのです。