中1で英語が「得意」? 油断大敵です!
中学入学時点で周囲の英語がすごそうに見えても全く心配の必要がないことは昨日書きました。今日は逆に、「すごい」と思われている側について書きます。中高一貫校の生徒さんや大学受験の生徒さんの英語を長年見てきた立場から言えることは、「人より少し早く英語を始めただけで天狗になるな」です。
今日もピアノの例で説明しますが、5歳でお稽古を始めた人が7歳になった時、同じ7歳でピアノを始めたばかりの人がドレミも弾けないからといって、自分の方がピアノが「得意」だと思うのは馬鹿げていますね。(子供らしくて可愛いですが。☺️)せめて同じ5歳から始めた人と比べてほしいですし、ピアノの上手さということならば、自分のレッスンの先生やテレビの中のプロのピアニストと比べて「弾けるというのはこういうことか。自分はまだまだ次元が違うな……」という認識を持ってほしいものです。
英語を早く始めることは悪いことではないですし、その後も自ら楽しんでどんどん力をつけていく人ももちろんいます。ただ、受験生になって個別指導に来られる生徒さんの中には、「英語はずっと得意だと思っていたのに」、「中1で英検2級を持っていてみんなにすごいと言われていたのに」、中1の基本単語もあいまいで、進行形や受動態などの基本文法も身についておらず、不規則変化動詞も覚えていないという人が非常に多いのです。5〜6年かけてしっかり身につけるべき内容を、受験までの数ヶ月で身につけて、さらに過去問レベルまで上げていくことがどれほど困難なことかはいうまでもありません。