語法は例文でイメージとともに覚える

英語は暗号ではなく「言葉」

 文法の穴埋め問題で、自信を持って即答したのに答えが間違っていてびっくりしたという経験が多くの人にあると思います。例えば、「Tom got married ( ) ....」と書いてあるのを、カッコの後の部分をろくに読まずに、「知ってる! ”get married to” でしょ!」と「to」を入れてしまった場合などです。実はカッコの後ろには「his teens.」と書いてあったとしたら、正解は「in」で、「トムは10代で結婚した」という文になります。また、カッコの後ろに「two children.」と書いてあったとしたら、正解は「with」で「トムは二人の子づれで結婚した」となります。「To」で正解になるのは、カッコの後ろに結婚相手の名前などが書いてあったときだけです。

 これは「get (be) married to」という3語の部分だけを呪文か暗号のように暗記していることと、テストの英文を内容を伝える言葉としてではなくクイズのようにとらえていることの、主に二つの原因でおきます。「Get married to」を勉強して覚え、「これかも!」と思いつくところまではよいのですが、「to」を入れてみてきちんと文を読めば、「……と思ったけど違った!」と気づくはずです。

内容をイメージする

 もっとも手っ取り早い対処方法は、「to」の後に人名を入れて覚えることです。最低でも「be married to 人」とか、できれば文にして「Tom got married to Mary.」と丸ごと覚えるのです。

 もっと大切なことは、言葉の表す意味内容を具体的にイメージすることです。お経のように意味もわからず唱えるのではなく、トムがメアリーと結婚するところ(例えば結婚式)を想像して、その映像と共に覚えることです。

 この「イメージする」というのは、やってもやらなくても人からはわかりませんし、紙に何回書くというやり方のように痕跡が残って達成感が味わえるものでもありません。しかし、言葉は暗号ではないのですから、内容を思い浮かべるというのは言語を学ぶときにもっとも本質的なことです。そして丸暗記よりもはるかに生き生きとした楽しい勉強になります。是非、実践してみてください。