「もう直前期だから……」だから?

この時期に勉強の仕方を変えるのは危険

 共通テストも終わり、私大医学部入試は今日から始まります。医学部以外の受験生も、いよいよ本番が近づいてきたという気がしていると思います。この時期、「もう直前期だから」、「もう入試期間だから」と言って、急に今までの個別指導なり予備校なりに行かなくなる人が多くいます。過去の多くの受験生の例から言って、これはかなり危険です。

 試験日があるのでスケジュールの調整は当然必要になりますが、できるだけ今までのペースを崩さずに、勉強と生活を続けるべきです。急に1人になった結果、気もそぞろになって単語帳をただ眺めるだけになってしまったり、突然新しい問題集に手をつけたり、ひたすら過去問を解いては丸つけを繰り返しというような、焦りを行動にだしただけの勉強では得るところがありません。

 今まで合格を勝ち取ってきた生徒さんは、直前期に入る前からあらかじめ授業を試験日の合間に入れて復習と対策ができるように予定を立てたり、毎日予備校で自習もしていたのだからと試験が早く終わった日にはいつも通りに来てわからなかったことを質問し、それによって発見された問題点を修正するためにしばらく自習をしたりしていました。場合によっては前日の入試での失敗や不安を口にして泣いてしまったりもし、しかしそれで適切なアドバイスを受けて精神的に落ち着き、軌道修正をできた方もいます。

 直前期や入試期間と言っても、1ヶ月は続くのです。今までの積み重ねを崩すのではなく、さらに積み上げるために使いましょう。