地方受験生の不利

 「地方」というと語弊があるかもしれませんが。受験地から遠いところに住んでいる受験生とその親御さんは色々な面で不利です。そしてとりわけ金銭面での不利がいま大きくなりつつあると思います。

 東京へ出張するサラリーマンが、インバウンドによるホテル価格の高騰で都内には泊まれないなどというニュースを耳にすると、やはり遠くから首都圏や京阪地域へ受験しに行かなければならない受験生のことが思われます。出張に慣れた会社員なら少し遠いホテルでもなんとかなるかもしれませんが、複雑怪奇な交通網を朝のラッシュ時に、絶対に遅刻できない状態で利用することを考えると、やはり受験校の近くか、アクセスのしやすい場所が良いでしょう。そうなると宿泊費は削れません。

 他にも飛行機や新幹線などの交通費、滞在中の食費があります。場合によっては複数回の往復が必要になるでしょう。この出費の分だけで、塾の冬季講習や大学の受験料何校分かが賄えてしまうはずです。

 東大などは、学生が首都圏の私立中高一貫校出身者ばかりになっているようですが、必然と思います。学生の多様性を確保したい希望はあるようですが、だからといって補助や、一部の私大医学部のように複数の受験地を設けることはできないでしょう。学費値上げをせざるを得ないくらいですから。なんとかならんかなぁ。