入試って本当に疲れる
一昨日と昨日は首都圏(関東圏)の私大医学部の試験がなかったので、出講先の塾が活況でした。終了した国際医療福祉や杏林の振り返りと改善すべき点の洗い出しをしたり、今日からの帝京対策をしたりするために、多くの受験生が個別指導を受けたり、質問に来たりしていました。
私も授業があり、生徒に終わった試験について「どうだった?」と聞いたところ、待ってましたとばかりに「つーかーれーたぁー!」と机に突っ伏していました。最後の科目が英語だったそうで、時間ギリギリに解き終わると同時に、手先が冷たくなって震え始め、視界が暗くなってきたそうです。😱 事前のアドバイス通りに休憩時間に甘いものを口にしていたのに、です。まさに死力を尽くしたと言えるでしょう。頑張りました。
こういう試験期間中の疲れ具合を目にしているので、受験校選定のアドバイスをするときにも日程は必ず考慮します。それでも私大医学部は過密日程になりがちです。
もう何年も前ですが、当時英語の個人指導を担当していた塾の生徒さんのことです。冬休みに入ってからは親元を離れて東京でマンション暮らしをしながら頑張っていました。能力のある生徒さんで後に医学部に進学したのですが、その年は間に合わず……。試験でも毎回ものすごく緊張し、会うたびにヘロヘロになっていくようでした。試験の合間に塾に来ては、言いたいことを吐き出し、励まされ、なんとか前向きになって次の試験に向かうという具合。親御さんの意向で、塾側の提案よりも受験校を増やしていたのです。
浪人が決まった時その親御さんは、もっと数多く、物理的に受けられる限り全ての医学部を受けていたらどこかに受かっただろうにと、ご不満だったそうです。それを塾から聞いた時、怒りを覚えました。人を、それも人生初の大事に一人で立ち向かっている我が子を、疲れ知らずのサイボーグか何かのように思っているのでしょうか。自分でやってみろよと思いました。疲れれば頭も働かなくなり、気分も落ち込みという悪循環に陥ります。それを十分わかっているからこその塾・講師側の日程提案だったわけですが、毎日でも受け続ければよかったというのです。「数撃ちゃ当たる」という発想なのでしょうが、人は下手な鉄砲でも鉄砲玉でもありません。