英語文法問題は正否よりも思考回路が大事

 英文法のよくある4択問題などの場合、「どうしてその答えを選んだの?」と質問することがあります。すると、「なんとなく」という答えが返ってくることがあります。「なんとなく」正解がわかるのならそれは超能力ですから、勉強する意味はありません。

 たとえ答えが間違っていても、自分なりの知識と思考回路に基づいて「こうだからこう」と返答できる場合には、それが間違いだらけだったとしても、充実した文法の授業が成立します。文法の授業とは間違って身につけた思考回路を修正していくものだからです。(中学生の場合には、間違って覚える前に正しい思考回路を身につけてもらうものです。)思考回路を修正した結果として、正しい答えが選べるわけです。「なんとなく」解答して「たまたま」正解した問題にはなんの価値もありません。再現性がないからです。

 高校生や受験生になってから授業を受ける場合、誰にでもちょっと間違って身につけてしまった文法範囲というのはありますから、それをきちんと炙り出して修正していく作業が必要です。答えではなく、考え方を変えるのです。

 文法というのは外国語を学ぶための強力な武器です。ネイティブに比べてその言語に触れた量が圧倒的に少なくても、その言語の基本的な仕組みを理解していれば、そこそこ正しくその言語を操れるようになるからです。一度身につけてしまった考え方を変えるというのはちょっと苦しいものですが、覚悟を持って臨みましょう。まずは、思考回路を持って解答することからです。