英語辞書の今、昔、大昔

 みなさんは今どんな辞書を使っていますか? そもそも、辞書を持っていますか?
 一昔前まで、たいていの中高生は電子辞書を使っていました。紙の辞書を薦めたい気持ちはあるものの、持ち運びや、英和のみならず和英、英英、さらには国語辞典に百科事典といろいろ入っていたり、発音や履歴の機能もあることを考えると圧倒的に便利なので、これも時代の流れかと納得していました。

 ところが最近は半分くらいの生徒さんが電子辞書も持っておらず、単語はスマホやタブレットで検索して済ませているのです。それもジーニアスなどの有料の辞書アプリではなく、用例や解説の少ない無料のものです。調べている最中にLINEがくれば集中も途切れますし、せめて電子辞書を使ってほしいと思うのですが……。

 明日は慶應大学文学部の試験日ですが、紙辞書に限り2冊まで持ち込みが許可されています。私が受験したウン十年前も、1冊だったような朧げな記憶ですが、辞書持ち込みOKでした。紙辞書は使い慣れていないと引くのに時間がかかりますから、今でも紙辞書を使っているのは慶応文学部志望者くらいでしょうか。

 紙辞書は、書き込みができ、見出しの文字や記事の大きさで単語の重要度が一目瞭然、目当ての単語を探す過程で派生語を発見したり、ところどころの挿絵で思わぬ単語を知ったり、指を挟んでおいて複数の項目を見比べたりと、利点も多くありました。
 紙辞書はいいですよぉ〜。誰か、使ってみませんかぁ〜。……。