私大医学部の入試問題、けっこう簡単です!

「難しい」という思い込みが難しくさせる

 私に言えるのは英語に関してだけですが、医学部の入試問題はけっこう簡単です。ごく一部の超難関校(慶應とか、日医とか)を除いては、英文のレベル、設問のレベルとも、さほど高くはありません。英文の量が多くて時間がギリギリという問題はありますが、順天堂でさえかなり易しい英文と設問です。

 医学部が今はとても入りにくいのは確かですが、「医学部が難しい」からといって「医学部の入試問題が難しい」ということにはなりません。ところがついそう思い込んでしまっている受験生が多いと感じます。そしてその思い込みが過去問演習で出てくることがあります。

 多くの生徒を教えていると、勉強不足でまだまだ実力が足りないのに過去問を解くと意外に正解できてしまう人や、逆に真面目に勉強し続けて十分な得点を期待できるのにポロポロと失点してしまう人がいます。そういう要領の良さや悪さまで含めて実力だと言ってしまえばそれまでなのですが、どうやら後者の真面目なタイプの人は「難しいはずだ」という思い込みが強いように感じます。本文を素直に読んでパッと答えればよいのに、「いや、実はこういうことなのかもしれない。こうも考えられるのかも」と、裏読みというのか深読みというのか、ダミーの選択肢を成立させるために一生懸命頭を使ってしまうのです。

 答え合わせをしてみて、特に読解問題で(文法は知識なので)「え、なんだ、この答えでよかったの?」「解説これだけ? そんなのはわかってたけど……」と感じる場合は、あなたも思い込みタイプかもしれません。

 数問に一問くらいは少しひねった設問があるかな?という程度です。つまり、ほとんどの設問は、簡単です。