入試本番で練習通りにできるすごさ

 先日、某医学部の推薦入試を受けた生徒さんがいます。自己採点の結果はほぼ事前の演習通りでした。結果はまだなのですが、それよりも「本番で練習通りにできる」こと自体が素晴らしいです。現役生で大学入試が初めてであることも考えると、なお素晴らしいです。

 この生徒さんは推薦を受けると決めた時から一般入試の過去問を解き始めたのですが、その取り組み方が単に問題をコピーして時間内に解くというだけでなく、本番を隅々までよく想定したものでした。例えば、コピーなら、読んでいる長文のすぐ横に、少し先の設問の紙を並べて、両方を見比べやすくしながら解くことができますが、本番では真ん中でホチキスどめされた冊子になっているため、ページをパタパタと行ったり来たりしながら読まなければならないこともあります。他にも名前や受験番号を書く時間などの細かい点や、きっと緊張してしまうであろうことも想像して、「実際にかなりドキドキしながら」過去問を解いたそうです。こうした準備の賜物と言えるでしょう。

 もちろんよく準備していても本番で報われないことはあります。実際に数年前の生徒さんで、共通テスト(センター試験だったかな?)の最中に高熱が出てフラフラになってしまった人や、本番で頭が真っ白になってしまったという人もいます。自分が本番に弱いという自覚があって、本番を想定した演習を入念に行っていたにも関わらずです。

 それでも、準備しなければうまくいくことはないでしょう。皆さんも、よく準備をしてください。練習通りに本番を終えられるように、さらにそれが良い結果につながるように祈ります。